前回、始まり① からの続きです。
コロナ禍で自宅待機となり、副業のアルバイトを探すことにした私。
ところがクリアーしなければならない条件が多く、前途多難であることに気づきます。
以下、御覧ください。
・接客業を除く
・年齢制限なし、あるいはシニア歓迎(50代後半でも雇ってもらえる)
・未経験者歓迎
・副業可(本業の接客業の傍らという条件を呑んでもらう必要あり)
・短期OK(いつ本業が再開してもいいように)
・密になりにくい
こんな条件が全て揃ったアルバイトなどあるのでしょうか。
思わず天を仰いだ私だったのです。
で、それから2日後。
なんと…
私はもう働いてました。
正確には時給の発生する研修を受けていました。
前述の条件は奇跡の一発クリアー。
最初にアポを取った会社からすぐにでも来てほしいと言われたのです。
すごいでしょ、スゴすぎるでしょ!
いったい何が起きたのか?
こういうことです。
自宅待機前最後の仕事を終えた日。
それは47都道府県に緊急事態宣言が出る前日の4月6日と記憶しています。
帰宅途中に私はコンビニに立ち寄ります。
買い物を終え、売り場の端にある求人誌ラックへと向かいました。
そこ!その1歩があったから今の私がいる。
ああ、肉体的行動に出た自分を自分でをホメてあげたい
そんなステキな瞬間だったのに…
視界に捉えた求人誌がステキな瞬間を木っ端微塵にしてしまいます。
求人誌はなんと普段の3分の1ほどのペラッペラな薄さになっていたのです。
「薄っ!」
確かにこのご時世、考えてみればさもありなんなわけで…
私のように職探しをしている人は他にもたくさんいるでしょうに、でも肝心な求人案件は激減。
何ということでしょう、恐るべき買い手市場です。
おまけに私は条件がてんこ盛りなのです。
求人誌を手に取る前からすでに厳しすぎる現実を突きつけられた私。
「これは困難極まるアルバイト探しになるに違いない」
そう覚悟を決めて求人誌を手に取り、そして開いたのですよ。
「…ん?」
その開いたページに、ですね、
あのー、
…あるんです。
何がって?
だから、求人が、
↓こんな求人が
・短期OK
・シニア応援
・未経験歓迎
・WワークOK
え?チョット…これってドンピシャなんですけど。
さらに
・法定研修20時間(時給○○円)
・制服貸与
うわうわ、すごいですね。
どんな仕事かって?
「急募!交通誘導スタッフ」
はいこれです。
あったんです。それも1件ではなく複数件。
その場で思わず笑ってしまいました。
展開スピードと一喜一憂の起伏はまるでジェットコースターです。
交通誘導かあ…
そういえば道路工事とか、建設現場とか、街のいたるところに
制服姿の交通誘導員がいますね。目にしない日などありません。
あの業界は人手不足なんだ…。
屋外での仕事だし、誘導員ってアッチとコッチに離れて立って旗を振ってません?
どうやら密とも程遠い職場環境のようです。
完璧すぎる。
まさに「案ずるより産むがやすし」とはこのことでした。
私は嬉しくなって、掲載された警備会社の中から良さそうなところを選んで電話をし、
正直に自分の本業と、自宅待機中であることを伝えました。
そう、嬉しくなって電話したんです。ココ、また重要なポイントです。
予想極めて困難からの一転して条件オールクリアという、
逆転サヨナラ的急展開で私の気持ちが乗りました。
またしても「やる力」など必要とせず、スマホを握る手も軽く
私は警備会社の電話番号を入力していたのです。
最初の会社がダメでも、他にも警備会社はあるし。
すべての状況が背中を押しています。躊躇する要素はゼロです。
善は急げとはまさしくこのこと。そう直感しました。
案の定でした。そのままのリズムで事はトントン拍子に進み、
面接は翌日。その翌日には時給付きの研修が始まっていました。
結果として交通誘導のアルバイトは私にとって大変貴重な経験となりました。
それについては機会を見つけてまた別の記事にまとめるつもりです。
アルバイト探しは、求人誌を手に取ってから10分と経ずに
コンビニの駐車場に停めた車の中で勝負がつきました。
こうやって文章にするためにその時のことを思い返していると、
改めて気づかされることがあります。
アルバイトが決まるまでの事実の連なりとしては、
①軽い気持ちで求人誌を見ようと思い
②手に取ったらあっさりハマる求人があり
③勢いで電話して
④運良く採用された
ということなのでしょうが、今思うとそのプロセスは
単なる4つの偶然の連なりとは思えないのです。
そこに向かって吸い寄せられるように、いや、自ら歩み寄るように
物事が進んだ感じがするのです。
次回ではそのあたりについても考察してみたいと思います。
始まり③へと続きます。
コメントを残す