いきなりのスタートダッシュ②

緊急事態宣言が終了し、本業のホテルが週末のみの営業を再開させます。

私も久しぶりにホテルに出勤し、同僚と再会し近況を報告し合いました。

同僚といっても、みんな私より年下なんですけどね。

私の休みがないことに同僚たちは驚き、心配してくれます。

その時返した言葉を今でも憶えています。

「バブル世代を舐めてもらっちゃ困りますよ〜。あの頃は金銭感覚も狂っていたけど

忙しさもキチガイじみててね。土日返上、徹夜なんぞは当たり前。

あの頃と比べたら残業がない分、まだマシ。」

まるで啖呵を切っているようですね。

それだけ夢中だったということです。

私の中で起こり始めた変化など、もちろんみんな知る由もないわけで、

シンプルにクレイジーだと思われたんだろうな。

本業のフル稼働再開は夏休み前の7月後半からと決まりました。

結局交通誘導の3ヶ月間は、本業の休業期間(6月からは週末のみ営業)に

ピタリとハマる形となりました。

私はその間、2つの収入があるうちに稼ぐだけ稼いでおきたかったのです。

もう二度と、カツカツの人生に戻ることがないように。

さて、私の巻き返し人生ですが

①全ての転機となった副業アルバイト探し

②見事交通誘導の仕事に就く

③無我夢中のスタートダッシュで貯金に励む

ここまで来ました

特別定額給付金の10万円を加えると、貯金もなんと!

60万円台にまで増えたのです。

これはその当時の私にとっては本当に異次元の数字でした。

しかしそれよりもさらに重要だと思えたのは

またしてもここまで「やる力」を出していない、ということです。

(「やる力」については最初の3記事「やる力」についてを参照)

この状態に至ってもなお、「やる力」は発揮されていません。

激闘40連勤の原動力は「やる力」ではなく、

金塊を掘り当てたかも!の瞬間に起こる無我夢中状態だったわけで、

40連勤を終えた翌日、つまり41日ぶりの休日には

何だかキョトンとしている私がいました。

40日間やったぞ!といった充実感、満足感というより、

副業が一段落してぼんやりしたと言うか、

ふと我に返り、

「夢中でやってるうちに意外な所まで来ちゃったなー」

そんな感じがしたものです。

それも「やる力」を使って自ら切り開いたという実感がないからなのでしょう。

40連勤、60万円。

今回はしっかりと数字が伴った成果を上げました。

しかも「やる力」は不要。

すごくないですか!?

後日談。

本業に戻ってもう一つわかったことがあります。

自宅待機中、十数人いるアルバイト仲間(正社員は副業禁止)のうち、

副業バイトを探して実際に働いていたのは私だけだったのです。

前にも書きましたが、自宅待機中は趣味の釣り三昧を決め込んだ人もいました。

一方こんな人もいました。

「とりあえず最初の数日はゆっくり休もう」

そんな入り方をしたらズルズルとそのまま休みが続いたのだそう。

副業も考えたけれど、すぐには見つからないだろうと思っているうちに

また何日かが過ぎ、気がつけば仮の自宅待機明けまで残りわずか。

その後自宅待機は延長されたものの、結局そのまま3ヶ月経ってしまったそうです。

それを聞いて私はドキッとしました。

いかにも今までの私がやりそうなことだったからです。

今回の私はなぜそうならなかったのか?

また悪いクセで、その分かれ目が何かを考えてしまいます。

でもお許しを。

そこにしつこく食い下がるのがこのブログの主旨ですから。

ひとつ思い当たるのは、

コロナの影響が自身の職場にも及んで自宅待機になる。

その状況をどこか冒険ごととして捉えていた自分がいたことです。

…わかりにくいですかね?

こういうことです。

戦争、天災、飢餓…、厄災とはテレビの中、自分とは関わりのないどこかで起こるもの。

そう感じている人も多いかと思います。

コロナ禍も最初はそうでした。

他国で見つかり、他国で広まり始め…

ところがあれよあれよという間に日本にもやってきて、

その実害がとうとう我が身にも降りかかってきたわけです。

その時の私には、

「危機到来!この状況をサバイバルせよ」

大袈裟に言うとそんな感覚があった気がします。

例えば台風接近で会社や学校が休みだヤッター、ではなく、

念のため近所の川の水位を気にするとか、もしもの避難にそなえて持ち物を確認するとか

そんな感覚で副業バイトを探したという感じです。

なにせ国が緊急事態を宣言したわけですから。

人類史に残るであろう厄災、その火の粉を自分はどう振り払うのか?

漠然とですが、そんなことを考えていたのだと思います。

そう、人生は冒険なのです。

だからこそ

「こんな時にはアクションを起こした方がいい」

そんな天命のような言葉が頭に浮かんだのでしょう。

私はただその言葉に従っただけ。

内なる「やる力」を使ってやり遂げるといった感覚ではないのです。

兎にも角にも私の熱くも短いボーナスステージはこうして終了しました。

収入源も元のひとつに戻りました。

一時は60万に達した預金残高も7月を頂点として徐々に…

徐々に… 

ん?

待て

増えているではないか!

なぜだ!?

それは次回のお楽しみです。

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